普段からよくミネラルウォーターを利用する人の中には、ウォーターサーバーを契約して常備水としている方も多いと思います。
冷水・温水が手軽に飲めて、インスタントコーヒーや、カップラーメンを作るときも重宝しますよね。
でもウォーターサーバーのお水を『防災用』としても考えている場合はちょっと待った!
ウォーターサーバーのお水が『防災用』として適しているかどうか、下記を読んでもう一度考えてみてください。
電力の依存性
基本的にウォーターサーバーは電力で動きます。
冷水・温水が手軽に楽しめるのは常時電力で冷やしたり、温めたりしているからこそ。
防災用として考えた場合、『停電』や『電力不足』も心配される被災時にあって、電力を必要とするウォーターサーバーは適しているとは考えにくいですよね。
冷水・温水にならないだけならまだしも、電力がないとお水が出せないウォーターサーバーの場合、防災用の常備水としては最悪、役に立たない場合もあります。
防災用の常備水として、もしウォーターサーバーの契約を考えている場合は、電力がなくてもお水が出せるタイプを選ぶことが重要です。
水の保存期間
ウォーターサーバーの水にも賞味期限があります。水の中には微生物や不純物が含まれており、これが原因で水は徐々に腐敗します。
通常、開封前の賞味期限は約3ヶ月から12ヵ月程度です。ただし、開封後は2週間から4週間程度と短くなります。
環境によっても異なりますが、開封後はできるだけ早めに飲み切ることをオススメします。
また、水の種類によっても保存期間は異なり「天然水」であれば 開封前の賞味期限は約3ヶ月から6ヵ月。「RO水」であれば 約6ヶ月から12ヵ月とされているのが一般的です。
両者の違いとしては「天然水」は自然から採水された水で、採水地によって味やミネラルに個性があり、「RO水」は人工的に作られた純水で、不純物をすべて取り除いたものです。
一般的なウォーターサーバーのお水は5L~12Lですので、一度開封してしまうと飲み切るより早く腐敗してしまうケースも考えられ、災害時に細く長く使用したい場合においては不適切となり得ます。
運搬の難しさ
ウォーターサーバーのボトルは重くて大きいため、運搬が困難です。
災害時には移動が必要な場合がありますが、ウォーターサーバーのボトルは持ち運びに不向きです。
一般的なウォーターサーバーのお水は5L~12Lですので、約5㎏~12㎏の重量があり、特にご年配の方や女性では未開封のボトルを一人で運ぶことは難しいと考えた方が無難です。
誤って足の上に落としたり、腰を痛めたり、災害時にケガをするリスクも考えると防災用の常備水としては不向きであると考えられます。
ウォーターサーバーが必要
ウォーターサーバーのお水を飲むにはウォーターサーバーが必要です。
当たり前だ!と思われるかもしれませんが、これこそが『ウォーターサーバーが防災用の常備水として適さない圧倒的な理由』です。
例えば地震でウォーターサーバーが壊れてしまったら?
どれだけ水の入ったボトルがあっても、ウォーターサーバーなしで中のお水を飲むのは困難でしょう。
また、ボトル自体の破損も考えられます。
1つのボトルに穴が開いてしまっただけで12リットルものお水が失われてしまう…。
成人の場合、一日に必要な水分量は約2リットル程度とされていますので、約6日分ものお水を失ってしまうことになります。
このようにお水が「単体」で機能しないウォーターサーバーのお水は、防災用の常備水としては考えなければならない問題点がいくつもあるようです。
まとめ:やっぱりペットボトルのお水がイチバン!
『ウォーターサーバーが防災用の常備水として適さない圧倒的な理由』いかがでしたでしょうか。
大量のお水を定期的に運んでくれて、冷水も温水も手軽に楽しめるウォーターサーバーですが、それはあくまで「普段の日常」でのこと。
「災害時」という特殊な環境下を想定した場合、必ずしも便利なものではないようです。
やはり現状考えられる限りではペットボトルのお水がイチバン!
電気もいらず、2Lのボトルであれば運ぶのも楽。
たとえ数本破損しても、甚大な損失にはならず、1本ずつ開封すれば残りは「未開封」の状態を保てます。
また、ある意味「個包装」なので衛生的ですよね。
ペットボトルのお水を『防災用の常備水』とする場合、最初にまとまった量をネット購入するのがオススメです。
あとはそのお水を普段使いしながら、1本無くなったら、近所のスーパーから1本買ってきて補充しましょう。
上記のような「ローリングストック」をすることで、賞味期限切れ間近になったお水を何本も慌てて飲むこともないと思いますよ。